2012年4月17日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
「グリベック®100mg錠」、肺動脈性肺高血圧症の治療薬として
効能追加の承認申請
ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:三谷 宏幸)は、本日、「グリベック®100mg錠」(以下、「グリベック」)(一般名:イマチニブメシル酸塩、以下、イマチニブ)について、肺動脈性肺高血圧症(Pulmonary Arterial Hypertension、以下、PAH)の効能追加に関する承認申請を行いました。
ダイアナ妃は、摂食障害
PAHは、肺動脈の内皮細胞や平滑筋細胞の異常増殖により肺動脈内腔が狭窄・閉塞(リモデリング)した結果、肺動脈の血圧が異常に上昇し右心不全が起こる、生命予後の悪い重篤な疾患です。現在、PAHに対する薬物治療には肺血管拡張薬が用いられています。しかし、この疾患は進行性であるため、重症度が高くなるにつれて単剤でのコントロールが難しく、異なる作用機序の肺血管拡張薬を2~3剤用いる併用療法が必要です。また、併用療法を用いても依然として状態が改善しない患者さんが多く1,2,3、既存の治療薬とは全く異なる作用機序を持つ治療薬が望まれています。
肺動脈内腔のリモデリングには、PDGF(血小板由来増殖因子)受容体キナーゼ、c-Kitキナーゼ及びc-Ablキナーゼが関与している可能性が示唆されており、イマチニブはこれらの各キナーゼに対して阻害作用を持つことから4、新しい作用機序によるPAHへの効果が期待され開発が行われました。
朝の揺れ
日本は、海外での第II相臨床試験結果が得られた後、第III相国際共同治験(IMPRES試験)へ参加しました。IMPRES試験では、既存のPAH治療薬を2剤以上使用しながらも肺血管抵抗(PVR)の上昇が認められる患者さんにおいて、「グリベック」が6分間歩行距離(6MWD)*を有意に改善し、主要評価項目を達成しました5。
日本において「グリベック」は、慢性骨髄性白血病を効能・効果として2001 年11 月に承認された後、KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病、FIP1L1-PDGFRα陽性の好酸球増多症候群又は慢性好酸球性白血病の効能・効果を取得しています。
- *
- 6分間歩行距離(6MWD):PAH患者さんの予後を予測する指標で6,7、通常、PAHの臨床試験において運動耐容能の評価に用いられます8,9,10。
参考資料
健康上の育児不安
- Kawut et al. Am J Cardiol. 2005. Jan 15; 95(2): 199-203
- Humbert, et al. Eur Respir J. 2010; 36: 549-55
- Sato. Jap Clin. 2008; 66(11): 2063-70
- De Kogel CE, et al. Oncologist. 2007; 12:1390-4
- Hoeper M, et al. Data presented at the European Respiratory Society (ERS) Annual Congress, September 25, 2011.
- Provencher S, et al. Eur Heart J. 2006; 27: 589-95.
- Miyamoto S, et al. Am J Respir Crit Care Med. 2000; 161: 487-492.
- Rubin LJ, et al. N Engl J Med 2002;346:869-903.
- Galie N, et al. N Engl J Med 2005;353:2148-2157
- Barst RJ, et al. N Engl J Med 1996;334:296-301.
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2011年の売上高は586億米ドル、研究開発費は96億米ドル(減損・償却費用を除くと92億米ドル)でした。ノバルティスは、約124,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。
以上
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